暴走族の秘密の姫君



「私も一緒に連れて行って!」


そう振り返った零に叫んでみる。



「は?無理だよ!絶対無理!


だって…用事って…夜の街に行くんだよ?」



「それでも良いの!一緒に行かせて!」


絶対だめという零に一生のお願い張りに声をかける。



「…夜の街って…合コンとか?見てるだけでいいから…!」


私のしつこさに、零がはぁとため息をついた。


「昔、藍華も紫と同じことを言ってきた。でも、紫ほどはしつこくなかったけど…。


合コンなわけないでしょ…。バイクで合コンとかやったらおかしいでしょ?喧嘩よ、喧嘩。殴り合うの」


…え?


ケンカってことは…零もそういう筋の人?!


けど…ケンカっていうとこの間の出来事が思い出される。


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