暴走族の秘密の姫君
……いやな予感がする。
その考えが零と一致したのか零がこちらに向かって叫ぶ。
「撫子!紫を守って!紫も逃げて!全員紫の救出にむかえ!」
撫子も私も急なことに頭がついていかない。
撫子が反応した頃にはもう遅く、私は副総長の腕の中にいた。
「……っ」
零の息をのむ声が聞こえる。
「紫!」
倒れた撫子が私に向かって叫んだ。
「おっと、動くなよ?動いたらこいつの命はない」
相手の副総長はそういって私にナイフを向けた。
…っていうかなんで私が部外者って分かったの?!