暴走族の秘密の姫君

……いやな予感がする。


その考えが零と一致したのか零がこちらに向かって叫ぶ。


「撫子!紫を守って!紫も逃げて!全員紫の救出にむかえ!」


撫子も私も急なことに頭がついていかない。


撫子が反応した頃にはもう遅く、私は副総長の腕の中にいた。


「……っ」


零の息をのむ声が聞こえる。


「紫!」

倒れた撫子が私に向かって叫んだ。

「おっと、動くなよ?動いたらこいつの命はない」

相手の副総長はそういって私にナイフを向けた。


…っていうかなんで私が部外者って分かったの?!

< 70 / 99 >

この作品をシェア

pagetop