24時間プロデュース【完】
遠い過去を想って俯く。
「…誰かに何か言われたな?」
それをいとも簡単に見抜いてしまった架にぐっと唇を噛み締めた。
何でそんなに鋭いの。
「誰に何を言われたのか知らないけど。
いちるはどう思ってるの」
「え」
「似合う、似合わないって自己完結させてる気持ちは置いといて。
ワンピース嫌い?
本当に嫌いなら無理矢理には勧めない」
「っ」
怖くて顔が上げられない。架が今どんな表情であたしを見ているのか分からない。
だけど落ちてくる声のトーンは真剣そのものの音で。
あたし。
あたしだって本当は――
燻っているもやもやを声に出す術が分からず尚も黙り倦ねる。