24時間プロデュース【完】
「…もう笑わないで」
「え?」
「そんな架見たくないよ!」
それを聞いた架の顔はサッと引き攣った。
「えー、何?
いちるちゃんどうしたの?何か怖いよ?」
…どうして尚もへらへらするの。
本当はこんな事言いたく無い。
分かってて人の心を傷付けるなんて
無神経で愚かな行為。
傷を抉る行為だって分かってるから。
でも逃げてばかりじゃ何も埋まらない。
だから言うの。
「…怖いのは、今の架だよ。
何でわざわざ作り笑いして話すの。本当はめちゃくちゃ不安なくせに。
あたしが同情すると思ったから?」
酷い言い方してるって自覚があるからこそ心が痛い。