24時間プロデュース【完】

「わざわざ、って。

…ふーん、いちるは作り笑いしてる様に見えるんだ？

不安？そりゃ無い方が可笑しいだろ。死ぬかも知れないのに。

でも、別にいちるに同情なんか求めて無いし」




――それはあたしに向けて初めて見せた冷たい目だった。



怒らせてるよね、ごめん。



「架は今日一日あたしの事プロデュースしてくれるって言ったよね？」



これは賭けだ。



「言ったけど？」



「じゃああたしのお願い、聞いてくれる？」



「…俺に叶えられる事ならね」



ほら、やっぱりこんな時でも架は優しい。


普通聞かないよ、今目の前で自分にこんなに酷い言葉を浴びせた人間のお願いなんて。



「架、本当の気持ちを教えて。

隠そうとしないで。

あたし、架の本当の気持ちを知りたいよ」