24時間プロデュース【完】
ただ、彼を困らせるだけになるんじゃ無いかって。
そう思ってた。
でも良いのかな。
あたしも彼に伝えて良いのかな。
好き以上の気持ちを。
「あたしも、架の事が好き。
…って言って良いのかな?」
「何で疑問形なんだよ」
「だって、あたしなんかが架の事好きって…」
「いちる」
「っ」
「自分の事“なんか”とか言うな。
いちるの事好きな人に失礼だ。
俺はいちるの事好きだからいちるに自分を貶める様な言い方はして欲しく無い」
“好きだから”
そうだよね、あたしも架には“自分なんか”って卑屈になってる姿は見たくない。
きっと同じなんだよね。
「いちるの本当の気持ちをそのまま教えて。
俺は周りの目なんて気にしてない。いちるを見てるから…ちゃんと向き合いたい」