とある僧侶と不遜な僧侶
門の前で商売風の女性を見送った後、振り返ると弥昼は大あくびをしていた。
何て間抜けなツラだ。
何故女性はこんな男が好きなんだろう。
私がそんなことを思っていると、弥昼は私の方をちらりと見た。
目が合う。
「なんすか先輩、俺の魅力にまいってました?」
弥昼がそんなことをほざくものだからついイラっとして口調が乱暴になってしまった。
「馬鹿言うな。何で男に発情するんです? 煩悩は女性に向けて下さい。そ
してマーラに食われて死んでください」
「ちょくちょく思ってたんすけど……先輩って俺に厳しすぎません?」
「······あなたは特別なんですよ」
「特別……特別好きってか? 先輩」
「特別“嫌い”に決まってんでしょ。ボケナス」
何て間抜けなツラだ。
何故女性はこんな男が好きなんだろう。
私がそんなことを思っていると、弥昼は私の方をちらりと見た。
目が合う。
「なんすか先輩、俺の魅力にまいってました?」
弥昼がそんなことをほざくものだからついイラっとして口調が乱暴になってしまった。
「馬鹿言うな。何で男に発情するんです? 煩悩は女性に向けて下さい。そ
してマーラに食われて死んでください」
「ちょくちょく思ってたんすけど……先輩って俺に厳しすぎません?」
「······あなたは特別なんですよ」
「特別……特別好きってか? 先輩」
「特別“嫌い”に決まってんでしょ。ボケナス」