純愛♡ごっこ
 

顔を上げた陸と、一瞬だけど目が合った。

あたしは直ぐに、彼から視線を逸らせた。



─ あたしだって気付いたかな?



「ありがとうございました!」


陸の声を背に受け、シンのあとを追い、足早に車へと向かう。

悪いことなんてしていないのに、とてもヒヤヒヤしていた。


だけど、陸は話し掛けて来なかった。



─ 良かった‥



助手席に座ると、運転席のシンはエンジンを掛けながら、不機嫌な声で言った。


「この店、男の従業員多いな。夕凪、ひとりで来るなよ。」


 
< 239 / 666 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop