運命の、その場所で



隣を見ると、同じ制服をきてるのに頭良い!って感じの眼鏡をした男が無愛想にそう言ってきた。




「え?」



「消しゴム…忘れたんだ。」



「あー、はい。」




私は筆箱から消しゴムを取り出して彼に渡した。

そのまま授業に集中した。





浮かれてる場合じゃない…


受験に失敗するなんて…やだしね!


必死に喋る先生の声…、みんなの聞いてる姿。

何も変わってないのに、その景色がいつもと違うように思えた。

なんでかな?って…考えたけど、やっぱり答えはわからなくって、

考えるのを辞め授業を聞いた。




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