運命の、その場所で


―タッタッタッタ…


「ちょ…ちょっと!」

走りながら彼に声をかけると、
見向きもしないで

「ん?」


とだけ答える。



男の足についていける女なんて、陸上部くらい…。




それに、
さっきまで寝ていた私に
こんなスピードで走らされたら
…また、倒れるよ。



「あ~、早かった?ごめん。」

そう言うと、すこしスピードを減速し走る。



真っ暗の校舎…
外からは野球部の声が聞こえてる。





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