運命の、その場所で
「バイバ~イ!」
教室で飛び交う声…
友達に手を振って、私も鞄を持って扉へ進んだ。
一歩出れば廊下なのに、そこで足を止めてしまう。
このまま帰ったら…ミナと明日もこーなのかな?
なんか…そんなの嫌だよ。
「ミ…」
「ユキ~。帰ろう。」
私の言葉をかき消すように彼はやってきた。
「…う、うん。」
彼を見れば、教室の中の一点を見つめてる。
何処を見てるのかなんとなく分かってたけど、私は振り返って、彼の視線の方へ目を向けた。
「新垣…バイバイ。」
やっぱり…そうだよね。
見なければよかったかな?
ミナの目…
恋してる時の目…してた。
「ミナ…バイバイ。」
私はそれだけ言って、彼と一緒に教室を出た。
本当は…
聞きたかったな。
でも、あんな目みたら…何も言えなかった。