寂しがりやの猫
忘年会
毎年 忘年会と称して悠里と朝まで呑む会をやっている。

悠里の旦那さんも その日は 大目に見てくれるらしく、私の部屋で朝まで飲んだくれる。


今年も 少し早いが、クリスマス前に忘年会をすることにした。


「で?色々あったけど 今年のクリスマスもやっぱり 一人なわけ?」

ケラケラと悠里が笑う。


「ほっといて!私は もう男は要らないの!一人で生きるのだあ」

高々と宣言してビールを空ける。

「よっ 男前!」

悠里は ふざけて私を持ち上げている。


「だってさあ~ 男なんて 結局 自分のことしか考えてないじゃん? だいたい田村だって 急に留学するとか、ふざけんなっつーの! あれだけ意味深なこと言っといて!」


「そーだ、そーだ!」

悠里は もう どうでもいい という感じでワインを空けている。


< 134 / 214 >

この作品をシェア

pagetop