寂しがりやの猫
「そうかな」


「そうよ!女は強気でいかなくちゃ!男ってのは 案外 意気地無しなんだから!」


「そっか」


母親と話しているうちに なんだか変な勇気が湧いてきてしまった。

― そうだよね。別に告白したっていいよね。会社 辞めたんだし、もしフラれても もう顔だって会わさないんだし。


「お母さん、私、頑張ってみる」


「うん、頑張って」


母親にポン…と背中を叩かれて 私の気持ちは 前に進める気がした。


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