寂しがりやの猫
お店の雰囲気と同じで、料理も優しい味わいで、心ごと充たされた。


社長とは 年齢が近いこともあり、話が弾んで、楽しい時間を過ごし店を出た。


「ご馳走さまでした。美味しかったです」


私が頭を下げると、社長は嬉しそうに笑った。


「そりゃ良かった。味の好みが合うみたいだね。 また誘ってもいいかな」


「あ、はい。私なんかで良ければお供させて貰います」
ペコリと頭を下げると、優しく笑ってくれた。

「ありがとう」


社長は さりげなくタクシーを拾うと 運転手に札を渡し、私を乗せてくれた。

「じゃあね。おやすみ」
「あ、はい。お疲れさまでした」
私は素直にタクシーに乗り込んで 社長に頭を下げた。


なんとなく 優しい気持ちになっていた。
< 177 / 214 >

この作品をシェア

pagetop