ｱﾝﾁｬﾝへ

ｱﾀｼに何かあると、何時でも何処も駆け付けてくれたね


仕事で失敗した時も、友達とｹﾝｶした時も、慰めてくれる事はなかったけど


いつも、いつも傍に居てｱﾀｼの気持ちが落ち着くまで話しを聞いてくれていたよね


ｱﾀｼは今、ｱﾝﾁｬﾝ以外の男の人と結婚して子供もいるよ

ｱﾝﾁｬﾝとは築く事が出来なかった未来


ｱﾀｼ幸せだよ


でもね、時々思い出してしまうんだ


ｱﾀｼはｱﾝﾁｬﾝと性格の反対の人を選んで愛して結婚したんだよ


ｱﾝﾁｬﾝみたいに強くはないけどｱﾀｼを愛してくれて居る人


今の生活に不満はないよ


でもね、ｱﾝﾁｬﾝの事が心配なんだよ


ｱﾀｼにとってｱﾝﾁｬﾝは本気で愛した人だもん


狂おしい程愛しくて


お互いの傷を舐め合うような関係でも


ｱﾀｼにとってｱﾅﾀは青春の全てでした。


ｱﾅﾀの傍に居られるならどんな手を使ってでも傍に居たかった


だけど、ｱﾝﾁｬﾝとは現在（いま）はあっても未来はなかったんだよ


狂おしい程愛していても未来がないのは耐えられなかった


ｱﾝﾁｬﾝはｱﾀｼの事どう思ってた？


そんな事、今でも恐くて聞けないよ


結ばれる運命じゃなかったけどｱﾝﾁｬﾝに出会った事、後悔なんて一度もした事ないよ！


ｱﾝﾁｬﾝにもう逢えないけど心配ぐらいしててもいいよね？


ｱﾅﾀがこの広い地球の何処に存在していて幸せに暮しているならｱﾀｼも幸せだよ

この手紙はｱﾝﾁｬﾝに届く事はないけれど、ｱﾀｼの願いはただ一つ。


どうか幸せでありますように。