苦く甘い恋をする。
あんなヤツの言葉を真に受けて、おとなしく帰りを待っているとか、そんなの……。


もしかして、バカにされちゃう?


『あれ? おまえ。
あんな冗談真に受けたわけ?
マジ、引くわ』


……とか、言われちゃう?


くっ……。


私のこと、バカにして!!


許さないし、長谷川征!!


むぅぅぅっと口を尖らせた後は、たった今運ばれてきた前菜にナイフを突き立てた。


「バカッ。
この私が、あんなヤツを待ってるわけないでしょ――っ!!!」
< 276 / 388 >

この作品をシェア

pagetop