苦く甘い恋をする。
「どうだった? 征。さすがの美姫でもヤバかったんじゃない?」


「ハマッちゃうでしょ!?」と付け加えながら、愛海は手に持っていたチークで私の頬をポンポンと叩いた。


でも、ハマるも何も……。


私達、何もしてないんだってば!!


おまけにあんな説教ムードの中、夜景を楽しむ気分にもなれないし。


お風呂に入って、普通に寝ただけ。


気持ちよさそうに寝息をたてる長谷川くんの横で、私だけソッポを向いて、別々のベッドで。
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