Signs Of Love【クリスマス短編】
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「吉川はいるか?!」
突然、大きな声で怒鳴るように名前を呼ばれたかと思ったら、あたしのところまでズカズカと歩いてくるのは広報部長。
「は、はい!!」
あたしは慌てて椅子から立ち上がった。
そんなあたしに。
「君はなんて事をしてくれたんだ!!」
そう言って、部長があたしの目の前にズイ…と突き出したのは、先日入稿を終えて、今日出来上がって届く予定だった、社内報の新年特大号。
部長が指さす場所を目で追えば…
え?!ウソ?!
あたしの頭は一瞬でサー…と血の気が引くように真っ白になる。
「社、社長の名前が……、違ってる…」
――…果歩、また社長の名前違ってるぞ?差し替えておけよ――…
先輩の言葉を思い出す。
あたし差し替え忘れた?