Signs Of Love【クリスマス短編】
「果歩?気にすんなよ?ちゃんと最終チェックしなかった俺の責任でもあるんだから」
電話を終えた先輩が、そう言ってあたしの頭をポンポンして。
俯いたまま立ち尽くしていた、あたしを椅子に座るよう促すけど、あたしはフルフルと頭を振った。
だって、先輩はちゃんと最終チェックをしたうえで、あたしのミスを指摘したのだから。
社内報の仕事をするようになって、もうすぐ2年。
未だにあんなケアレスミスをする自分が情けなくて堪らない。
それなのに――…
「大丈夫だよ、シールすぐ届くから二人で貼ってけばすぐ終わるから」
先輩はあたしを決して責めない。
先輩の優しさがあたしの涙を誘う。
でも、泣いちゃダメ。
これは仕事で、やっぱりミスをしたのは、あたしで。
泣く資格なんてないんだから…
「すみませんでした、作業しやすいようにミーティングルーム確保してきますね…」
先輩の優しさを振り払うように、あたしは強引に笑って席を立った。