Signs Of Love【クリスマス短編】


雷は絶対に落ちない…わかっていたって。



先輩が傍で「大丈夫だよ」って、頭をなでてくれなきゃ、大丈夫じゃい。



懐中電灯の場所…先輩の言ってること、ちゃんと聞いてなかった。



だって、一人で残業することなんてなかったから。



いつも先輩が一緒で、これからも当たり前みたいにそれが続いていくって思ってたから。



あたし、先輩がいなきゃ、何にも出来ないんだ…



電気が消えたと同時に、落ちてしまった暖房。



火の気がなくなってしまえば、広々としたオフィスを冷やすことなど容易くて。



心細さも手伝って、あたしはブルブルと震えだす。



「せ、んぱい……、助けて…」



そして無意識のうちに呼ぶのは、大好きな人の名前――…



その瞬間――…




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