彼女が声を出さない理由(わけ)
友軍は白夜の存在を頼もしく思い、敵軍は鎧纏わぬその華奢な武芸者に恐れおののく。
数で圧倒しようと、多くの武具を揃えようと、その死神の如き武芸者一人に軍の統率を乱され、烏合の衆とされてしまう。
城山の流派が、伝説の武術と言い伝えられる所以でもあった。
しかし。
そんな勝利の立役者たる白夜が、仲間達に不思議がられる。
白夜は一度として、戦の祝勝会に参加する事はなかった。
仲間達が酒を飲み、大いに食い、存分に語らうというのに、白夜だけは席を共にしようとしない。
将自らが褒賞を与えようとしても、辞退までしてしまう。
だが戦場では獅子奮迅の活躍を見せるのだから、味方にとっては何ら不満はあるまい。
不満はないのだが、変わり者ともいえる白夜の奇行に、仲間達は首を傾げるばかりだった。
数で圧倒しようと、多くの武具を揃えようと、その死神の如き武芸者一人に軍の統率を乱され、烏合の衆とされてしまう。
城山の流派が、伝説の武術と言い伝えられる所以でもあった。
しかし。
そんな勝利の立役者たる白夜が、仲間達に不思議がられる。
白夜は一度として、戦の祝勝会に参加する事はなかった。
仲間達が酒を飲み、大いに食い、存分に語らうというのに、白夜だけは席を共にしようとしない。
将自らが褒賞を与えようとしても、辞退までしてしまう。
だが戦場では獅子奮迅の活躍を見せるのだから、味方にとっては何ら不満はあるまい。
不満はないのだが、変わり者ともいえる白夜の奇行に、仲間達は首を傾げるばかりだった。