悪女の恋〜偽りの結婚〜
「ローマって、おまえは何度も行ってるんだろ? ハネムーンの時だって、つまんなそうな顔してたじゃないか?」


「ローマは大好きですよ。何度行っても。あの時つまらなそうだったのは、孝司さんが手を繋いでくれなかったからです」


 結衣は、拗ねた幼子のような顔をした。こんな可愛い顔もするんだなあ。


「そうだったのか……。ごめんな?」


「今度は繋いでくれますか?」


「もちろん。手でも何でも繋ぐし、もう放さないよ」


「嬉しい……」


「今まで、悪かったな?」


「私こそ……」


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