仕事上手(?)で恋愛下手(!)
「つ。疲れた…。」

絢子さんが帰った頃には
もう太陽はいなくなり、
すぐに終業時間を迎えた。

私は相談室に戻る前に由希ちゃんに
何とかなったことを伝えに行った。

「由希ちゃん。」

カウンター越しに声を掛ける。
待ち合いの人はまばらだったのとは
対照的にカウンターの中は
まだ皆忙しそうにパソコンと
睨み合いをしていた。

(女の人ばっかり…。)

医療事務という仕事は本当に
女子に人気がある。
ほぼ定時で帰れるし、そこそこ仕事の
難易度はあるし、大きな病院に
勤めれば潰れる可能性も低い。

あとはやっぱり、

(ドクターと結婚できるかも
とか夢見ちゃう?)

「花菜ちゃん。」

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