ブラウン管の中の彼女
人気が上がるに連れて、実早ちゃんと会う機会も減った。
ひとりだけ取り残されたような感覚に陥って、寂しさは募る。
今まで傍にいた実早ちゃんに会いたくてたまらない。
そして…ようやく気づいた。
実早ちゃんが好きだっていうことに…。
でもも気づいた時にはもう手遅れだった。
実早ちゃんはみんなの“福永実早”になっていたから…。
僕みたいな一般人とは違う。
だから僕は実早ちゃんへの想いを封印することにした。
特別になりたいなんて思わない。
ただの幼なじみでいようそう思っているのに…。