ブラウン管の中の彼女



「まっみっやく~ん♪」


祐ちゃんはポロッと卵焼きを落とした。


「ふ…福永さん…?」


太一にいたっては口に入らなかったお茶がご飯にかかって、いい具合のお茶漬けが出来上がっていた。


「お弁当…一緒に食べていい…?」


目をウルウルとさせ祐ちゃんを見つめる。


「どうぞどうぞ!!」


太一はその辺の男子から椅子を引ったくって実早を座らせた。


「えへへ♪ありがと♪」

満面の笑みでそう言うと太一の顔がだらしなく緩んだ。


っていうか実早が見たいのは祐ちゃんの緩んだ顔なんだけど……。


チラッと祐ちゃんの方を見ると実早を訝しむようにジイッと見つめてきた。


「福永さん、今日は塚原さんはいないの?」


「仲紗は今日は仕事なの。だから一人でお弁当食べるなんて寂しくって…。迷惑だった…?」


「いや!!めっ迷惑だなんてっ!!」


祐ちゃんの代わりになぜか太一が答える。


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