ブラウン管の中の彼女
「実早ちゃん…」
僕は呆れてものが言えなくなった。
無茶しないでよ…。
「あ~面白かった!!」
実早が嬉しそうに話す様子に
「実早ちゃん…仮にも女の子なんだから…危ないことしちゃだめだよ…」僕は思わず慣れないお説教をかました。
「は―い!!祐ちゃんがそう言うならやめる~」
ホントに分かってるんだか…。
不安だ…。
「そう言えば実早ちゃんお仕事は…?」
僕は実早ちゃん用に冷蔵庫からオレンジジュースをとりだした。
今日も朝からマネージャーさんが迎えに来てたような…。
「…えへっ☆」
実早ちゃんは軽く首を傾け、愛らしく頭をコツンと叩いた。
えへっ☆って…。
「実早ちゃん…お仕事が大変なのはわかってるけど、抜け出してきたらまずいよ…」
非常にまずい…。
何故か僕もお叱りを受ける羽目になる。