ブラウン管の中の彼女


ふーんだ!!


そんなこと自分がよくわかってますよーだっ!!


実早はぷくっと顔を膨らました。


でもさ…


やっぱり弱気にもなるよ…


だって…


「祐一郎くんに相手にされないからって思いあまって変な行動しないで下さいね?」


実早は無言で香川ちゃんの頭にたんこぶをひとつ増やしてあげた。


「グスン…痛い…」


香川ちゃんは半泣きだ。


「香川ちゃん?
実早の行動は全部、祐ちゃんへの愛情表現なのよ?わかった?」


拳を握りながら迫ると身の危険を感じたのかコクコクと頷いた。


実早はひとつ大きなため息をついた。


香川ちゃんにすら分かるのに…。


どうして祐ちゃんは気づいてくれないのよ!!


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