誘惑Baby


「う…うぅ…」

ジワッと涙がたまったのが分かった。

ふいっと顔を背けて、しゃくりあげ始めてしまった。

さすがにいじめすぎたな…と、反省し優しく涙に触れる。


「泣くなよ、優子」

「いじわる…ぐすっ…ドS…」

「ごめんって」


悪口も、なんだか可愛く思えて優しい口調になってしまう。


「もうしないから。おいで」

俺は優子の上からどくと、ぎしっとベッドの上に座り込む。

ちらっと俺に目線だけ向けると、ゆっくり起き上がる。


(なんてゆうか、本当に猫っぽいな…)

赤ちゃんのはいはいのような状態で近づいて、俺の前で正座する。

「せ、正座…?」

半分笑ってしまった状態だ。


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