春待つ花のように
「とりあえず、私は平気! ゴミを外に出してくるね」

 ローラは立ち上がると、キッチンのところにまとめてあるゴミ袋を持って外に出て行った。











「そういうのを物分りのいい振りをしているっていうのよ。やせ我慢しちゃって」

 イブはため息をつくと、ローラの残したぶどう酒も飲み干した。

「私もそう思いますよ」

 いつの間にか、目を覚ましていたカインが体を起こすと、イブに方を見た。

「いつから聞いてたの?」

「2人の会話は、八割くらい聞いていると思います」

「曖昧な表現ね。はっきり、ここから聞いたって言えば?」

「言うと、ほとんど聞いていると知られてしまいますから」

「全部聞いているみたいな言い方ね。まあ、いいわ。貴方もローラを心配しているみたいだから、今回は多めに見てあげる」

「ありがとうございます」

 カインは頭を下げると、体にかかっている毛布を取り、綺麗にたたむ。
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