先輩の妹



加賀はすでにその音の方を見ていた。というか、固まっていた。俺もなんとなく加賀の目線の先をおう。


いきついた先に俺の体も少し強ばる。






「覗き見なんて趣味悪いね、先輩。」





そこにいたのはまっすぐに俺たちを見る、一人の女の子。

ぽけーっとする俺たちに冷たい目線を投げ飛ばすと、

すたすたとその子は校舎の入り口に向かって歩いていった。




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