落ちこぼれの恋愛事情。

日本全国に店舗展開をしている、
葉桐百貨店。


私、上条彩夏はその本社で働いている。


勤務しているのは
東大出のエリート課長、菱垣直隆が率いる「経営管理課」である。

働く人は揃いも揃って皆さん高学歴のエリート集団。

だから、平凡な私が採用通知を受け取った日は泣いてしまった。


…それが、1年前。


私は今、
自分が経営管理課の中でも一番劣ることを再認識していた。


初めて出社したその日に、
私は
「甘えてんなら辞めてくれ」
と言われた。

甘えは言っていられなかった。

新入社員だから~、なんてもっての他。


…それから私は死に物狂いで働いていた。


1年経った今も、
まだスタートラインから動けていない。

寧ろ、
…後退していた。

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