揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊦
「いきなり走って行っちゃうから、びっくりしたよ」
そう言って笑っている篠原さんは、気付いていないんだろうか?
俺の困り顔や、この場のただならぬ雰囲気を。
「……ごめん」
彼女にそう謝りつつ、その後ろに立つまどかさんへと視線を移した。
一瞬驚いた表情を見せたのは、きっと由佳の姿を見つけたから。
だけど今は…何であんな不敵な笑みを見せているんだろうか?
由佳は由佳で、まどかさんと篠原さんの突然の登場にすっかり身構えてしまっていて。
2人を見る表情は、さっきまでとは打って変わって渋くなっている。
「こんにちは、由佳さん」
いかにも社交辞令といった口調で、まどかさんが由佳に声を掛けた。
雅志は今度はこの2人の顔を交互に見ている。
「こ、こんにちは……」
引きつった顔で由佳が小さく言葉を返す。
2人は、きっとあのビデオの時から顔を合わせていないんだろう。
由佳には誤解を解いたけど、まどかさんは俺が由佳に話した事にはたぶん気付いてない。
「こちら、大翔の新しい彼女の篠原千花さん。仲良くしてあげてね」
篠原さんの肩に手を乗せ、まどかさんはそう由佳に告げた。
彼女の事を話してはあったものの、あの時に突然帰ってしまった由佳の姿をふと思い出して。
胸中はかなり穏やかじゃなかった。
由佳はどう思ってるんだろう?
そう考えるだけで、息苦しくなってくる。
そう言って笑っている篠原さんは、気付いていないんだろうか?
俺の困り顔や、この場のただならぬ雰囲気を。
「……ごめん」
彼女にそう謝りつつ、その後ろに立つまどかさんへと視線を移した。
一瞬驚いた表情を見せたのは、きっと由佳の姿を見つけたから。
だけど今は…何であんな不敵な笑みを見せているんだろうか?
由佳は由佳で、まどかさんと篠原さんの突然の登場にすっかり身構えてしまっていて。
2人を見る表情は、さっきまでとは打って変わって渋くなっている。
「こんにちは、由佳さん」
いかにも社交辞令といった口調で、まどかさんが由佳に声を掛けた。
雅志は今度はこの2人の顔を交互に見ている。
「こ、こんにちは……」
引きつった顔で由佳が小さく言葉を返す。
2人は、きっとあのビデオの時から顔を合わせていないんだろう。
由佳には誤解を解いたけど、まどかさんは俺が由佳に話した事にはたぶん気付いてない。
「こちら、大翔の新しい彼女の篠原千花さん。仲良くしてあげてね」
篠原さんの肩に手を乗せ、まどかさんはそう由佳に告げた。
彼女の事を話してはあったものの、あの時に突然帰ってしまった由佳の姿をふと思い出して。
胸中はかなり穏やかじゃなかった。
由佳はどう思ってるんだろう?
そう考えるだけで、息苦しくなってくる。