揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊦
「今の、友達?」


ただの友達なんかじゃないだろうって分かっていながら、俺は敢えてそう尋ねた。

彼女の反応が見たくて、じっと見上げる。


「大学の時、サークルが一緒だったの。この間の同窓会にも来てたんだけどね」


「へぇ……」


「あぁ見えても、結婚してるのよ?彼」


それは、俺も気付いていた。

左手の薬指に光っていた、プラチナの結婚指輪。


「モテるだろうから、奥さんは心配だろうね?」


2人の言葉や態度を見てれば、大体どんな関係なのかは見当がつくけれど。

さりげなく、窺うようなセリフを返してみた。


「えっ?あっ、そうねっ」


明らかに、彼女は動揺している。


その理由は、大方想像がつく。

彼の浮気相手に…まどかさんも入っているからだ。


お互い既婚者同士。

後くされなくて、却っていいのかもしれない。


いわゆる、セフレ。


たぶん、同窓会の日の夜も彼と過ごしたんだろう。

彼女の体にたくさんのキスマークを付けたのは、アイツだったんだ。
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