HAPPY GO LUCKY!!
生徒の手前、元気がないところを見せる訳にはいかない。

ガラッと、教室のドアを開けると、
「はい、席つけー」

俺は生徒たちに向かって声をかけた。

それを合図に、バタバタと生徒たちが自分の席に座る。

教卓の前に立つと、
「はい、おはよう」

「おはようございまーす」

生徒たちが元気よく返してくれた。

うん、元気で何よりだ。

その元気を俺に少し分けてくれと思っていたら、
「――うっ…」

バチッと、穂波と目があってしまった。

目があったとたん、穂波はパチリと右目でウインクをしてきた。

んんっ?
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