HAPPY GO LUCKY!!
「主人に教わってもらった炒飯ならできるんですけど、後はもう…本当に」

何かすごい家だな、おい。

年下の奥さんのためってヤツ?

「江口さんはお料理できるんですか?」

そう聞いてきた永田先生に、
「ヘタクソだったらいいのになって思うくらいです」

俺は毒づくように答えた。

なのに、何で弁当は日の丸なんだよ。

料理ができるんだったら何で弁当はおかずなしなんだよ。

俺が何かしたのかよ。

これと言った心当たりがないのでわかる訳がない。

「何て言うか、プロなんですよ。

だからヘタクソだったらいいのになって」

そう言った俺に、永田先生はクスクスと笑った。
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