愛かわらずな毎日が。
「おまえの仕事が落ち着いたら、みんなに声かけるよ」
「それはどうも」
「どの部に声かけようか」
「え?」
「受付の女の子だけじゃ、さみしいもんな。
今日一緒に飲んだ企画部の子たちは、若いだけあってノリは良かったんだけど。
おまえには、正直キツイと思うんだよね。あのテンションの高さ」
「………は?」
「経理部の子は、計算高そうなイメージあるんだよなぁ。おまえの給与明細にもチェック入れてそう」
「……あのさ、」
「総務部は可愛い子が揃ってるけど。性格キツそうだし」
「……………」
「ん?どうした?」
眉間にシワなんか寄せちゃってるけど。
なんか俺、変なこと言ってる?
「うちのグループだけでやるんじゃないのか?」
「バカだなぁ。こういうときに女の子たちと飲まないでどうするんだよ」
「…………」
理解不能って顔でグラスを傾けた福元の肩に手を置いた俺は、
「そろそろ見つけろよ、結婚相手」
そう言ってニッと笑って見せた。