愛かわらずな毎日が。
「ぜーったい怪しいって。やめときな」
友人に話せば、返ってくる言葉は必ずと言っていいほどコレで。
でも。
手のひらの数字が消えてしまう前にちゃっかり手帳に書き写していた私は、何日もその番号を眺め、彼のことを考えていた。
毛先を所々ハネさせた、明るい色の髪。
くっきり二重の目と、薄くはあるけれど血色のいい唇。
人懐っこそうな表情と、生意気そうな表情を使い分けていて。
キュッと口角を上げただけの笑顔は、とても大人びて見えた。
考えれば考えるほど。
想えば想うほど。
軽薄そうなイメージでしかなかった彼が、私の中でどんどんかたちを変えていく。
………私、どうかしてる。
彼の笑顔が頭から離れない。
彼のことを考えると、胸がきゅんと音を立てる。