愛かわらずな毎日が。

「みつひろのばか。ほんと、なにしてんのよ」


何も手につかなくて、時間ばかり気にしていた。

たったの数分を、こんなにも長く感じたことはなかったし。

時計の針の動きの遅さに腹を立てることも、今まで経験したことはなかった。


私がこうして不安と闘っている間、みつひろは何をしているのだろう。

少しでも私のことを気にかけたりしてるのだろうか。


「だとしたら、掛けてくるでしょ。…ふつうは」

ベッドに投げつけた携帯に手を伸ばす。

みつひろからの連絡は、もちろんない。


もう、ダメ。

きっと、大丈夫。


その間を行ったり来たりする。


「………あ。そういえば、」


むかし、おばあちゃんが言ってたっけ。


「商店街で買い物していたらね、よその子どもを連れたテレビ局の人が来てね、『この子と手を繋いで歩いてくれませんか?』って言われたのよ」


もしかしたら、みつひろも頼まれたのかもしれない。


見知らぬ女の肩を抱き、恋人同士のように振る舞って欲しい、と。


「………なんて、ね」

そんなこと、あるわけないよね。

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