愛かわらずな毎日が。
認めたくなかっただけだ。
私が目にした、みつひろと見知らぬ女の姿を。
認めたくなんかない。
なにかの間違いであってほしい。
「早く……、掛けてきなさいよ。
早く、ちがう、って……言って」
胸が、ぎゅっと握りつぶされたように苦しくて。
目の奥がジンジンと熱くて。
のどはヒリヒリと焼けたように痛い。
まだ、だめ。
まだ、泣いちゃだめ。
何度も自分に言い聞かせていた。
「まだ、あの女と一緒……?」
居ても立ってもいられずに、みつひろの自宅の前まで来てしまったけれど、二階の角の、みつひろの部屋は真っ暗なままだった。
着いてすぐ携帯にかけてみても、やっぱり留守電になってしまう。
メッセージを残すことなく携帯を閉じ、ディスプレイに表示される時計を見つめた。
もうすぐ日付が変わる。
不安と焦りで押しつぶされそうな心臓は、あとどのくらいもつのだろうか。
携帯を握りしめ、真っ暗なみつひろの部屋を長いこと見上げていた。