愛かわらずな毎日が。
眉間にシワを寄せて困った表情をした青山さんが、人さし指で右耳の上をポリポリと掻いた。
「うふふ」
うん。やっぱりかわいい。
キュンキュンしちゃう。
なんだろう。
なんていうか。
青山さんになら、なにされてもいいかも。
そう思っちゃうくらい、胸の奥のほうがウズウズしてる。
青山さんを見ていると、顔の筋肉が緩んじゃう。
「……あ、あの。僕も。……ひとつ、訊いてもいいですか?」
ぱちんと音を立てて両頬に手を置いた私を見て、コホッと小さく咳払いをした青山さんが困った表情のままそう言った。
「ふふっ。いいですよ」
「えっ、と。……あの。
付き合ってる人、……いるんですか?」
「え、」
ドクン、と心臓が跳びはねた。
それと同時に、自分自身も跳びはねちゃったんじゃないかと思うくらい、体がフワッと宙に浮いた感覚がした。
でも。
その直後。
ドスン、と。
おちた。