愛かわらずな毎日が。

「あの。ひとつ、訊いてもいいですか?」

私がそう訊ねると、青山さんは、はい、と小さく頷いた。


「青山さんて、彼女いるんですか?」


「え、」


「彼女、いるんですか?」


にこにこ笑顔はそのままに、ちょっぴり首を傾げてみせる。

突然の質問に青山さんは驚いた様子をみせたのだけど、

「残念ながら、」

と肩をすくめた。


「えーっ!うそ。いないんですか!?」


「はい」


「ほんとに!?」


「……はい」


やだやだ。

彼女、いないんだって。


思わずガッツポーズしかけた右手に待ったをかけた。


「そっかぁ。そうなんですね」


「はい」


「みんなが、『青山さんて、彼女いるのかなぁ』って言ってたから」


「そう、ですか」


「誰かにまた訊かれるかも、ですよ」


「ははは、」


「ふふっ」

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