愛かわらずな毎日が。
「ばいばーい」
後部座席に取り付けられたチャイルドシートに座る桃奈が、かわいらしい手を振っては、またね、を繰り返す。
その度に私も、
「ばいばい。また遊ぼうね」
と手を振って応える。
辺りが暗くなり、吹く風もひやりと冷たい。
ストールを羽織り直した私に向かって、
「愛ちゃん、今日はほんとにありがとう。
ごめんね、せっかくのお休みだったのに」
桃奈の母親、奈々ちゃんが申し訳なさそうにそう言った。
「ううん。桃奈にたくさん癒してもらったし。
こちらこそ、ありがとうだよ。
せっかくなんだから、もっとゆっくりしてきてもよかったのに」
「あいちゃん、またねー」
「あはは。うん。またね」
話をしている間にも、バイバイと手を振ってくる桃奈。
そんな桃奈を見て肩を竦めた奈々ちゃんは、
「ゆっくりさせてもらったよ。ももと、こんなに長い時間離れてること、今までなかったもん。
なんていうか。ももが居ないと、へんな感じがして。式の間もソワソワしちゃってた」
そう言って恥ずかしそうに笑った。
「もう行くよ。ももがうるさいし」
運転席から真斗がそう言うと、奈々ちゃんは、
「ほんと、ありがとう」
ぺこりと頭を下げると助手席に乗り込んだ。
「気をつけて帰ってね」
「うん。また来るね」
「お父さんたちも、ももに会いたがってた。
おみやげ持って会いに行くかも」
「あはは。楽しみにしてようっと」
「ふふっ。じゃあ、またね」