愛かわらずな毎日が。


言葉だけでは足りないのか、想いが涙となって溢れ落ちる。


また泣いてしまった。


痺れた瞼を何度も撫でながら、これでは福元さんを困らせるだけだと反省する。


「あぁ、ほら。そんなに擦ったら、」

ちょっぴり呆れたように言ったあと、濡らしたタオルを渡してくれた福元さん。

「………ごめんなさい」

謝る私の頭を優しく撫でると、私の横に静かに腰を下ろした。

そして、濡れたタオルを瞼に押しあてる私の手に自分の手を重ね、

「ありがとう」

囁くようにそう言った。


「………あ、」


ちゃんと届いていた。

きっと、響いてる。


ひんやりとした、真っ暗な視界の中に、福元さんの優しい表情を浮かべる。

じわりと熱くなる胸の奥で生まれた小さな「それ」を、「自信」と呼んでもいいのだろうか。


少し誇らしげに胸を張って、唇をキュッと結んでみる。


あぁ、ほら。


そうすれば、確信に変わる。


「……ふっ、」

と、福元さんが息を漏らした。


そして、触れる。


「………、」


心臓が、どくんどくんと動きを速めたとき。

唇が離れ、タオルを押しあてていた手を外された。


「何が正解なのか、わからないけど。」


まっすぐな視線。


「きっと、今なんだと思う」


微かに揺れた息。

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