愛かわらずな毎日が。
「なんなの、あんたたち」
「使えない、なんて。失礼でしょ」
「そんなに気になるなら、自分で見に行けばいいのにね」
「そうよ。こんなところで飲んでないで、会社に戻れば?」
「そうだ、そうだー。仕事してこい」
井沢たちを攻撃する香織や塚田ちゃんの声も、ぼんやりと耳に入ってくるだけ。
考えないようにしよう、って思うのに。
騒がしい店内に響く、耳障りに感じていた笑い声も気にならなくなるほど。
私の頭の中は、福元さんで埋め尽くされていた。
これ以上考えたら、福元さんの笑顔を素直に受け止められなくなる。
笑顔の裏側を探ってしまう。
もし、私が。
FAXを確認しようとしなければ。
携帯を取りに行かなければ。
福元さんの姿を目にすることはなかったのに。
そうだ。
そうだよ。
「…………ょ」
「んぁ?なんだよ、おまえまで。ブツブツ言ってないでハッキリ喋れよ。ほら」
井沢が大げさに左耳を私へと向けた。
「そうだよ。私は最初から携帯なんて忘れてなかったの。会社になんか行ってない」