愛かわらずな毎日が。
「うわー。そうきたかー」
「でたよ、間宮お得意のいいわけー」
「たまにはさ、ごめんね、って素直に謝ってみろよ」
井沢は胸の前で手をあわせると、首を傾げ、こんなふうにさ、と付け足した。
「おいおい、井沢クン。こいつにそんなの求めちゃいけないよ」
中里が私に向かって煙草の煙をフーッと吐き出した。
「………けほっ」
見なかったことになんかできないことくらい、わかってたはずなのに。
会社になんか行ってない、だなんて。
口にしたら、気持ちがラクになるどころか余計に苦しくなってしまった。
福元さんの頑張ってる姿を否定してしまったみたいで、胸がズキズキと痛む。
「…………けほっ」
私、ほんとは。
たとえ、福元さんの笑顔を素直に受け止められなくなっても。
知りたいのかもしれない。
笑顔だけじゃない。
真剣な表情だけじゃなくて。
いろんな表情を。
福元さんのことを、もっと。
………そうか。
他の誰かじゃきっと、こんなにも胸が苦しくなったりはしない。
こんなにも胸が苦しいのは、相手が福元さんだからだ。
解けそうで解けなかった問題の答えを、やっと導きだすことができたときのような。
絡まっていた糸がスルリとほどけたときのような、そんな感覚。
「……中里。吸い過ぎ。目、痛いから」
そう言って、じわりと滲む涙を指で拭った。