スノードーム




「でも塚田先輩がケータイ忘れるって意外だね」


「確かに。塚田先輩ってクールっていうか…しっかりしてるイメージあるわ」




優美ちゃんが私の手の中にあるケータイを左側から不思議そうに眺める。

右側では同感だというように頷いている雅。




「そうかな?あんまり頻繁にケータイ使う人じゃないよ。よく家に忘れてるもん」




というかヨシくんが"クール"なイメージって。

幼なじみからしてみるとちょっと変な感じ。


あれはクールとは違う。

どっちかっていうとマイペース。



「…そういえば、塚田先輩って滅多に番号もメアドも教えてくれないって女子たちが話してたかも」




顎に手を当てながら思い出したように呟く雅に、私は首を縦に振った。




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