雪人
訝しげな表情で見ていたルイは指差した場所を見るため振り返る。そして、すぐに驚愕の表情へと変わる。
二人の視線の先には血に伏して逝き絶えた赤狼の姿だった。薄い弱々しい光を発しながら徐々に体が小さくなっていく。そして、光を発しなくなり普通の大きさへと変化した。
「なにこれ…?」
エレミールは驚いた表情のままポツリと言葉を漏らした。それに答えるものはいなく、静寂が辺りを支配する。複雑そうな表情で普通のサイズに戻ったレッドウルフを見ているルイ。屈み込み、よく観察してみる。すると、足首に不思議な模様が描かれたものを発見する。その模様は赤い血のような色で十字架が逆に成ったような形をしている。それを見たルイは怒りの表情を顔に張りつける。
「レッドクロス……」
忌々しそうに吐き出された言葉は怒りの色を帯びていた。それを聞いたエレミールも驚きを隠せないような表情をする。
「そ、それって……ルイが追ってる組織だよね?」
不安な表情で躊躇がちにエレミールは聞く。
ルイは、ああと相槌を打ち、屈み込んでいた態勢から立ち上がる。
そう、あれは自分の甘さや油断が招いた最悪の出来事であり……悔やんでも悔やみきれない悲しい日でありレッドクロスを初めて知った日でもあった。フッと自嘲気味に鼻を鳴らし感傷に浸ってる自分に気付く。ついこの前も、何かと今まで忘れてはいないとはいえ思い出していなかったのだが、どうやらこの頃思い出す機会が多いいらしい。それに、今日は縁があることに内心喜びたい気持ちを抑える。
「やっと……た……」
「何か言った?」
「いや、なんでもない」
ルイの思わず漏れてしまった呟くような言葉にエレミール不思議そうな表情を作り聞くが、なんでもないとはぐらかされた。ルイの横顔から視線を離し、表情とは違いエレミールの内心は不安が渦巻いている。レッドクロスの存在は以前ルイから聞き知っている。だが、ルイがレッドクロスと接触し何が起こったのか詳しく知らない。自分は断片的にしか、そのことについては知らないのだ。もちろん、何故レッドクロスを追っているのかは知っている。
「エミル、男性はどうした?」
「あ、うん。ここから近くにある木の傍にいるわ。結界の中にいるから大丈夫だと思う」
二人の視線の先には血に伏して逝き絶えた赤狼の姿だった。薄い弱々しい光を発しながら徐々に体が小さくなっていく。そして、光を発しなくなり普通の大きさへと変化した。
「なにこれ…?」
エレミールは驚いた表情のままポツリと言葉を漏らした。それに答えるものはいなく、静寂が辺りを支配する。複雑そうな表情で普通のサイズに戻ったレッドウルフを見ているルイ。屈み込み、よく観察してみる。すると、足首に不思議な模様が描かれたものを発見する。その模様は赤い血のような色で十字架が逆に成ったような形をしている。それを見たルイは怒りの表情を顔に張りつける。
「レッドクロス……」
忌々しそうに吐き出された言葉は怒りの色を帯びていた。それを聞いたエレミールも驚きを隠せないような表情をする。
「そ、それって……ルイが追ってる組織だよね?」
不安な表情で躊躇がちにエレミールは聞く。
ルイは、ああと相槌を打ち、屈み込んでいた態勢から立ち上がる。
そう、あれは自分の甘さや油断が招いた最悪の出来事であり……悔やんでも悔やみきれない悲しい日でありレッドクロスを初めて知った日でもあった。フッと自嘲気味に鼻を鳴らし感傷に浸ってる自分に気付く。ついこの前も、何かと今まで忘れてはいないとはいえ思い出していなかったのだが、どうやらこの頃思い出す機会が多いいらしい。それに、今日は縁があることに内心喜びたい気持ちを抑える。
「やっと……た……」
「何か言った?」
「いや、なんでもない」
ルイの思わず漏れてしまった呟くような言葉にエレミール不思議そうな表情を作り聞くが、なんでもないとはぐらかされた。ルイの横顔から視線を離し、表情とは違いエレミールの内心は不安が渦巻いている。レッドクロスの存在は以前ルイから聞き知っている。だが、ルイがレッドクロスと接触し何が起こったのか詳しく知らない。自分は断片的にしか、そのことについては知らないのだ。もちろん、何故レッドクロスを追っているのかは知っている。
「エミル、男性はどうした?」
「あ、うん。ここから近くにある木の傍にいるわ。結界の中にいるから大丈夫だと思う」