雪人
「一撃で楽にするから、目を閉じといて」

 男性が目を閉じるのを確認すると、魔力が氷の斧を形成していく。雨が氷の斧にあたると瞬間凍結し、固体となった水が地面に落ちパリパリと音を立てた。凍結させるほどの冷気を放つ氷の斧を頭上にかかげる。

「じゃあね」

 そう言い残して雨が降りしきる中、氷の斧を振り下ろした。切り離された首が固定された装置からゆっくりと落ちた。胴体やそれから離れた首は血が出ることもなかった。なぜなら、どちらにも斬られた部分の根元が凍ってあり、血を止めていたからだ。

こうして処刑執行の幕が終わった瞬間であった。

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