雪人
「いったい何がどうなってるんだ?」
ミフレは、気絶しているミューレを見ながらエレミールに不思議そうに訊ねた。ミフレの視覚外で起こったことなので何があったのか知らない。
「ふう、そのことね」
エレミールは額の汗を人差し指で拭い、疲れたような笑みする。
「答えはあれよ」
ミューレの地面の傍に溜まっている血を指差す。
「血、か?」
「そうよ。出来るかどうか自信無かったけど、何とかできたみたいね」
「あれを使って気絶させたのか、ふーん」
ミフレは腕を組んだ。エレミールがどのようにして気絶させたのかわかったらしい。
あの時エレミールは、視界に映った血に魔力を帯びさせ操り、硬質化させてミューレの首に叩きつけて気絶させたのだ。
血も同じ水から出来ているものだから、操ることができると思ったエレミールは、初めての試みをし、見事成功させた。
ミフレがエレミールに向き直る。
「ありがとな、殺さないでくれて」
「いいのよ、別に。私だって人を殺すの嫌だし」
「はは、そっか。じゃあ、血を止めに行きますとしますか」
ミフレは、ミューレに向かって歩きだす。
あとに続くようにしてエレミールは歩きながら、周りを眺めた。
「私達、あとで逃げたほうがいいかもね。これ責任とれないし」
エレミールは周りの見て苦笑する。
苦笑したくなる理由は、一二階ホールのあちこちに砂や岩片などが地面を占め、綺麗な赤い絨毯は見事に跡形もないほど裂け、階段は斜めになっていた。二階ある手摺りなんかは、重圧の所為でぺしゃんこになっている。
「大丈夫かな、罪にならないかな」
エレミールが心配げに呟いた。
こうして、ミフレとエレミールの戦いは無事勝利を収めたのだった。
ミフレは、気絶しているミューレを見ながらエレミールに不思議そうに訊ねた。ミフレの視覚外で起こったことなので何があったのか知らない。
「ふう、そのことね」
エレミールは額の汗を人差し指で拭い、疲れたような笑みする。
「答えはあれよ」
ミューレの地面の傍に溜まっている血を指差す。
「血、か?」
「そうよ。出来るかどうか自信無かったけど、何とかできたみたいね」
「あれを使って気絶させたのか、ふーん」
ミフレは腕を組んだ。エレミールがどのようにして気絶させたのかわかったらしい。
あの時エレミールは、視界に映った血に魔力を帯びさせ操り、硬質化させてミューレの首に叩きつけて気絶させたのだ。
血も同じ水から出来ているものだから、操ることができると思ったエレミールは、初めての試みをし、見事成功させた。
ミフレがエレミールに向き直る。
「ありがとな、殺さないでくれて」
「いいのよ、別に。私だって人を殺すの嫌だし」
「はは、そっか。じゃあ、血を止めに行きますとしますか」
ミフレは、ミューレに向かって歩きだす。
あとに続くようにしてエレミールは歩きながら、周りを眺めた。
「私達、あとで逃げたほうがいいかもね。これ責任とれないし」
エレミールは周りの見て苦笑する。
苦笑したくなる理由は、一二階ホールのあちこちに砂や岩片などが地面を占め、綺麗な赤い絨毯は見事に跡形もないほど裂け、階段は斜めになっていた。二階ある手摺りなんかは、重圧の所為でぺしゃんこになっている。
「大丈夫かな、罪にならないかな」
エレミールが心配げに呟いた。
こうして、ミフレとエレミールの戦いは無事勝利を収めたのだった。