雪人
「精霊を見て驚かないとは以外ですね」
ソクラサはモグラもといクーパを見ながら言った。
クーパがなんだこいつと言いたそうな目でルイを睨み付けるように見ていた。手に持っているスコップの先端を向け、強気な瞳でやんのかこらと、今にもいいそうだ。
「ソクラサ、俺をこんながきんちょ相手に呼ぶんじゃねえよ」
契約者に対してずいぶんと図々しく、態度のでかい精霊のようだ、クーパというモグラは。
「それとも何か、俺様の力を借りれないとこんな奴も倒せないのかよ?」
「いい加減に黙らないと額の傷が新たに増えますよ」
「ちっ!」
忌々しい眼でソクラサを見たあと、クーパは苛立ったように舌打ちを吐き捨てた。額に斜めに傷が走っている箇所を優しく擦る。
この二人の間には何やら秘密があるようだ。
クーパとソクラサを見ていたルイが不承不承ながら小さくぼやく。
「仕方ないか……出てこい、シュレリア」
ルイの隣からも淡い光が瞬き、二翼を持った幼い少女が中から現れた。光はクーパが現れた時同様に薄らと消えていく。
翡翠色の翼をはばたかせたシュレリアはルイの肩にちょこんと当たり前のように落ち着いた。
「ルイ〜淋しかったよ〜。だってね〜ギュレちゃん全然遊んでくれないだもん」
「わかっからペチペチ叩くな」
肩に座るなり子供らしい小さな手で、ペチペチと何かをおねだりするようにシュレリアがルイの頬っぺたを叩いていた。幼い少女にとってはスキンシップのつもりなんだろう。
何かに気付いたシュレリアの手が止まった。そして、クーパを指差し愛らしい声を上げた。
「あ〜! いきがりなクーパだ〜」
指を差されたクーパの顔が驚愕になっていた。シュレリアを見ながらだらしなく口が半開きになっている。
「お、おまえは語尾伸ばしのシュレリアじゃねえか! どうしてこんなところにいやがるんだよ……!」
三日月が上に乗ったような黒い瞳を目一杯に開き、嫌々そうに言った。
「クーパ久しぶり〜」とシュレリアが手を振っているのと対照的にクーパは、
「俺は会いたくなかったぜ、お前なんかとはな」と淡泊な言い方にそっぽを向いた。
お互いの契約者は、おや、と以外そうに声を漏らした。
「クーパ、城の裏に広場があるからそこで戦闘してきなさい」
ソクラサの命令に嫌々ながらもクーパは頷いた。
ソクラサはモグラもといクーパを見ながら言った。
クーパがなんだこいつと言いたそうな目でルイを睨み付けるように見ていた。手に持っているスコップの先端を向け、強気な瞳でやんのかこらと、今にもいいそうだ。
「ソクラサ、俺をこんながきんちょ相手に呼ぶんじゃねえよ」
契約者に対してずいぶんと図々しく、態度のでかい精霊のようだ、クーパというモグラは。
「それとも何か、俺様の力を借りれないとこんな奴も倒せないのかよ?」
「いい加減に黙らないと額の傷が新たに増えますよ」
「ちっ!」
忌々しい眼でソクラサを見たあと、クーパは苛立ったように舌打ちを吐き捨てた。額に斜めに傷が走っている箇所を優しく擦る。
この二人の間には何やら秘密があるようだ。
クーパとソクラサを見ていたルイが不承不承ながら小さくぼやく。
「仕方ないか……出てこい、シュレリア」
ルイの隣からも淡い光が瞬き、二翼を持った幼い少女が中から現れた。光はクーパが現れた時同様に薄らと消えていく。
翡翠色の翼をはばたかせたシュレリアはルイの肩にちょこんと当たり前のように落ち着いた。
「ルイ〜淋しかったよ〜。だってね〜ギュレちゃん全然遊んでくれないだもん」
「わかっからペチペチ叩くな」
肩に座るなり子供らしい小さな手で、ペチペチと何かをおねだりするようにシュレリアがルイの頬っぺたを叩いていた。幼い少女にとってはスキンシップのつもりなんだろう。
何かに気付いたシュレリアの手が止まった。そして、クーパを指差し愛らしい声を上げた。
「あ〜! いきがりなクーパだ〜」
指を差されたクーパの顔が驚愕になっていた。シュレリアを見ながらだらしなく口が半開きになっている。
「お、おまえは語尾伸ばしのシュレリアじゃねえか! どうしてこんなところにいやがるんだよ……!」
三日月が上に乗ったような黒い瞳を目一杯に開き、嫌々そうに言った。
「クーパ久しぶり〜」とシュレリアが手を振っているのと対照的にクーパは、
「俺は会いたくなかったぜ、お前なんかとはな」と淡泊な言い方にそっぽを向いた。
お互いの契約者は、おや、と以外そうに声を漏らした。
「クーパ、城の裏に広場があるからそこで戦闘してきなさい」
ソクラサの命令に嫌々ながらもクーパは頷いた。